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2007.04.12 多重人格
症例A 症例A
多島 斗志之 (2003/01)
角川書店

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私は精神医学をテーマにした小説が好きです。
松岡圭祐さんに嵌っているのも、「千里眼」シリーズや「催眠」シリーズ
など、精神医学、臨床心理学をテーマにした小説が多いからです。

この「症例A」を読んだのは2,3年前ですが、多島斗志之さんの小説
はこの1冊しか読んでいません。
書店でPOPを見て思わず買ってしまいました。でも期待を裏切らない
内容で、一気に読んでしまいました。
そして、今もう一度読みたい、と思える本です。

この小説では多重人格障害(解離性同一性障害)を扱っています。
多重人格を扱ったドラマや小説は、なんとなくオカルトっぽいものだと
いう印象があったのですが、この小説はリアリティーがあり、医学的な
部分もとても丁寧に書かれています。作者はかなり勉強しているなぁ、
と思いました。
実は、物語にはもうひとつのストーリーが平行して書かれているんですが
それなしでも、充分読み応えがあります。

人間の心の世界とは不思議なものですね。
繊細でありながら、強い。
激しい精神的外傷を受けると、人間はその苦痛から逃れるために
自分の中に別の人格を作り上げてしまう、というのが多重人格障害
だそうです。(簡単に書いていますので、実際はもっと複雑です。)
それは、現実逃避などと言うどころではなく、別の人格同士は意識が
切り離されていて記憶もなくなってしまうというものです。

多重人格者による犯罪で有名なのが、アメリカのビリー・ミリガン事件
です。ちょっと前にTVでやっていましたが、取り調べ(?)の時の様子
を撮った当時の映像が放送されていました。人格が交替する実際の映像
が流れて、衝撃的でした。

小説やドラマ、映画ではこの「多重人格」はよく題材にされますね。
松岡圭祐の「催眠」もそうです。
その中でも「症例A」は、こういう精神医学モノとか好きな方には
オススメです。
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